怪しいバイト?それでも治験が必要な理由。

今回も、皆さんの素朴な疑問にお答えしながら、治験に関する知識を深めてもらおうと思います。

こうしている今も日本では全国でひっきりなしに治験の募集がおこなわれています。

そんな治験ですが、別の記事でも取り上げているとおり、大きく分けて2種類の治験があります。

それが、

  1. ジェネリック医薬品の治験
  2. 新薬の治験

の2つです。

では、なぜこんなにも年がら年中治験の募集が必要なのか順を追って見ていきましょう。

ジェネリックの治験

まず、1つ目のジェネリック医薬品の治験。これは簡単に言うと、薬価(薬代)を安くするために必要です。皆さんも病院や薬局などでジェネリック医薬品の説明を耳にしたことがあるかもしれません。

日本は、これから益々高齢化社会へと突入していきますが、それに伴い医療費がどんどん高騰しています。このままでは、年金が受け取れないどころか医療費の負担にすら国民は耐えられなくなってしまう可能性があります。

そこでジェネリック医薬品の登場です。

以前の日本では、ジェネリック医薬品の普及率が他の先進国に比べ低かったのですが、現在ではそれもほとんど解消されています。でも、もちろん薬代は安いに越したことはありませんよね。なんせジェネリック医薬品の薬価は新薬の2割〜5割も安いと言われていますから。

このようにして、現在でも多くのジェネリック医薬品の治験が実施されています。これが巷でよく聞く「高額の治験バイト」と呼ばれる入院タイプの治験の1つです。

新薬の治験

次に、新薬の治験です。新薬の治験入院(第I相試験)も日本全国で数多く実施されていますが、ここでは入院の治験に限定せず、新薬全般に言える「治験が必要な理由」について説明します。
※新薬の治験の段階についてもっと詳しく知りたい方は新薬の治験の3つ段階をご覧ください

 

世界中には何万種類という薬が存在します。

そんな中、少し古いデータですが、世界の売上TOP100の薬の中で日本で販売されていない薬は、2010年時点で11品目もあります。

聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれませんが、これは「ドラッグラグ」などと言われていて、その原因のひとつとして言われているのが、日本は治験の参加者が集まりにくいという点です。

この原因の一つは、治験で死亡した事故ってあるの?でもご紹介しているとおり、治験の印象によるものだと思われます。日本ではだいぶ治験の認知度があがってきたとはいえ、まだまだそのイメージはよくありません。

 

二つ目の原因としては、日本には国民皆保険(こくみんかいほけん)があるからです。

これは、すべての国民をなんらかの医療保険に加入させる制度です。私たち日本人は生まれた時から保険証のお世話になっていて、病気や怪我で医療機関に行った時には、保険証を使って治療費を安く済ませています。

この当たり前の行為、実は世界じゃ当たり前じゃないことの方が多いんです。

日本のように、すべての国民が公的な保険を使える制度がない国もたくさんあり、例えばアメリカで公的な保険が使えるのは、高齢者や低所得者と認められた方のみで、その他大勢は任意で保険に加入しなければいけません。

しかし、任意なだけにその任意の保険にも加入していないひとも10%近くもおり、盲腸などの手術を受けた場合、何も保険に加入していないと400-500万もかかるそうです。

これだけみても、日本は医療にとても恵まれている国というのがわかりますね。でも、残念なことに恵まれているからこそ余計に治験参加者が集まりにくいんです。

だって、

「別に治験なんか参加しなくても、安く治療が受けれるし薬も手に入るじゃん。わざわざリスク背負って治験に参加するメリットがどこにあるの?」

と、なるのが普通ですよね。ただでさえ治験に対するイメージも悪いですし。

でも、その結果、薬が販売されるまでのスピードが遅くなり、治験にかかるコストが上がり、結果的に薬代も上がる可能性があります。つまり、自分たちで自分たちの首を締めてしまう悪循環が生まれるんですね。

詳細は省きますが、新薬の開発にかかる年げつは約9年〜17年で、その内「人を対象に実施される治験」にかかるコストは創薬の過程の中でもかなりの割合を占めると言われています。

この他にも承認審査の遅れや開発着手段階での国際共同治験への参加が必要など、ドラッグラグの原因とされていることはいくつかありますが、少し専門的過ぎるのでここでは触れません。

まとめ

ここまで説明したきたように、ジェネリック医薬品が早く普及する事による、私たちの将来的な医療費負担の軽減。

海外で売上TOP100位にランクインされるような良い薬が、日本で少しでも早く販売されるようになるドラッグラグの解消&QOL(生活の質)の改善。

このように、治験は私たちの生活にとても密接に関わっているんです。

巷では、希少疾患になると治験が騒がれますが、日々私たちの身の回りでおこなわれている治験に関しても同じようなことが言えます。

希少疾患や難病のように、直接命に関わるような疾患ではないと思われる病気。例えば、糖尿病や高血圧などの疾患でも、その先には命に関わるような脳血管障害や心疾患などの病気が待ち受けています。
※このような病気はサイレントキラーと呼ばれています。

だから、このような多くの患者さんがいる疾患こそ、治験が早く進む事によって多くの命を救える可能性があると言えますし、逆に、ドラッグラグの影響を受けやすいとも言えるのです。

治験サーチでは、皆さんの治験に対する認識が少しでも良い方向に代わり、一日でも早く創薬が進むように、このような記事を通して全力で働きかけていきたいと思っています。

では、また会える日まで!

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